2011年8月21日日曜日

CGと芸術性について

ちなみに私自身、例えば今考えている形をCGと同じくらいリアルに手で描けと言われたら、できないことはないと思います。手で描くだけに、「CG独 特の無機質で画一的な絵肌」がないので、そちらのほうが魅力的かもしれません。CGでその距離を埋めるには、それこそ 「写真にしか思えない」程のリアル さが要求されるでしょう。

ただ私程度のレベルであればまだしも、ゲルハルト=リヒターやフェルメールといった天才的な芸術家が、「リアル」という意味を芸術的、本質的に捉え、表現した場合、どうあがいてもCGがその芸術性を超えることは不可能ではないでしょうか。

ではCGは手描きに敵わないのか ということを自分なりに考えます。

映画「トロン レガシー」の主人公の父親の若き日の姿はCGなのですが、言われなければ生身の役者さんとしか思えません。

そのCGは、表面的なことを言えば、「事情を知らなければ 生身の人間と一緒」なわけですから、

フォルム(形)としての芸術性は「空気」みたいなものでしょう。つまり、鑑賞者がその形を、美しいかどうか、という判断さえしていないとおもいます。ああ生身の役者さんか、と思うだけです。

ですが、それは 実際はCGであるということに、私は芸術性を感じます。最先端の技術を駆使して、突き詰めたら、最終的には、「誰も気がつかない」なんて その現象がアートだと思うのです。

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